体験談
癒しの旅路 その21 自己否定と安らぎの場所
またFさんにスリーインワンのセッションを受けました。「自分はダメな人間だ」という強烈な自己否定感、そしてそんな自分が人に激しく責められるという強い恐怖を取り上げました。
この自己否定感、人に攻撃される恐怖というのはぼくにとってかなり強烈なものであり、強く出たときは立っていることも困難になり吐き気を催すことすらあります。
原因となる年齢を筋反射テストできいていこうとしたのですが珍しくなかなか特定できません。
「ブロッキング」といってどの問いかけに対しても筋肉が硬直してしまい答えをとれないという現象が起きました。これは潜在意識で強い抵抗や恐怖を感じている時に起こるとされています。
ただ、何となくぼくの頭に浮かぶ出来事がありました。「今、頭に浮かんでいる過去の出来事があるんですけど」とFさんに告げ、取り上げるのはそれでいいのかと腕にきいてみると「yes」と腕が反応しました。
それは、ぼくが自己否定感やマイナス思考について考えるときによく頭をよぎっていた最も古い記憶でした。
年齢は5歳ころ、関係者は姉と母。3人で買い物に出かけた帰りのことでした。父に車で迎えに来てもらおうということで公衆電話から自宅に電話をかけるとき、母がぼくに電話をかけさせようとしました。
当時ぼくは家にかかってきた電話をとることはできましたが、間違い電話をかけてしまうことが怖くて自分でどこかに電話をかけるということができませんでした。
「したくない」と言ったのですが母も姉もそれを許さず、ぼくはしまいに公衆電話のなかで泣きだしてしまいました。
当時のぼくにとって母と姉は依存の対象であり、大げさにいえば世界の全てですらありました。その2人に否定、攻撃されるということはこの世界中からそうされているのと同じことでした。
それ以来、ぼくのなかには常に「お前はダメな人間なんだ」という声があったようです。そして強烈にぼくを攻撃、否定してくる。それこそぼくを殺しかねないほど強烈なパワーで。
当時のぼくをイメージしてみると追い詰められた、死にそうな表情で佇んでいました。
この子には20年以上、休まる場所がなかった。強烈な攻撃にさらされ続け、落ち着くことなどできなかった。
安らぎの場所などこれっぽっちもなかった。
ぼくはつい最近まで、何かに全身全霊で打ち込むという生き方を続けてきました。部活動、大学受験、資格取得、仕事・・・。充実感を得られることも確かにあり、それこそが「生きている実感」だと思っていました。
それは間違ってはいないと思うのですがただ、過剰なまでのぼくのそれは「お前はダメな人間だ」という内からの強烈な声をかき消そうとする行為でもあったのだと気づきました。
そして実際には結果を出し、はた目にはそれなりに順調に生きてきたようにも見えたのですが、自己否定の声はちっとも鳴り止まなかった。時折現れてはぼくの心を強烈に追い詰めてくる。
いくらがんばっても鳴り止まない自己否定の声にもう疲れはててしまった。燃え尽きてしまった。仕事をしたり人と関わるとその声がまた必ず出てきてしまう。
だからとにかく静寂の場所、安らげる場所が欲しかった。
ぼくが仕事を辞めたのはそれが一番大きかったのだとやっと理解することができました。
とりあえず今は逃げてもかまわない。安らぎの場所を作る必要がある。「修正」を行った後にぼくが決意したことはとにかくこの子の居場所をつくることでした。
イメージの中でこの子と関わろうと思ってもなかなか相手にしてくれません(それだけ怯えきって傷つき果てています)。
だから、ぼくはとりあえずこの子から少し離れて周辺を守る、というイメージをしました。触れることができないならまずは少し離れた場所からこの子を守ってあげることとしました。
すると、表情はこわばったままでしたが少し気持ちが通じたように思いました。
泣きながら、怯えながら逃げ続けて生きてきたこの子は、まさしくありのままのぼくの象徴です。時間はかかっても少しずつ、関係を育てていきたいと強く思いました。
おそらく、インナーチャイルド療法とよばれるものにかなり近いセッションだったと思います。
新しい選択 居場所をつくる
新しいひとりごと 休んで
新しいふるまい 特になし
